子育てに関するアレコレをインターネットで調べていると、孫の世話をするのが嫌、疲れる、大変、面倒・・・といった祖父母からの悩みの声が多く見られます。
孫育てトラブルに関連する書籍も出ていますね。
この頃では「孫育て」だけではなく、イクメンならぬ「イクジイ」「イクバア」などという言葉もかなり浸透してきている反面、「孫ブルー」や「孫疲れ」という少々ネガティブな言葉も聞こえてくるようになりました。
溜まりに溜まった祖父母世代の疲れ・不満が抑えきれず、じわじわと表面化している模様。
祖父母に子供を預けた経験は現時点ではまだ数えるほどしかない筆者ですが、もし今後2人目の子供が生まれたら・・・と考えると到底無視できない問題です。
と言うことで。
ジレンマを感じながらも孫のお世話を頑張っているおじいちゃんおばあちゃんの気持ちになって、前向きな孫育てをするための対策を筆者なりに考えてみました!
また、子育て真っ盛り世代のみなさんにも「うちの親は楽しんでやってくれてるから大丈夫」とは思わずに、孫育てに不満を持っている祖父母が多くいるという現実を是非知り、一緒に考えて頂けると嬉しいです。
※この記事において「子」は、祖父母の子供であり孫の親である人を意味します。私自身、書いていて混乱してしまいました。皆様もお気を付けください。笑
目次
祖父母からの4大不満
では祖父母からの不満の声とは、一体どのようなものが多いのか。
様々なインターネットの情報や書籍を参考にまとめてみました。
体力的にキツイ
若い時に当たり前に出来たことが、出来なくなってくる。
60、70代ともなると、思ったように体が動かせず元気に遊ぶ孫の相手や世話をしたいと言う気持ちはあっても、体力がついていかない。
…
私も含め現役子育て世代にはまだまだ想像もつきませんが、この体力的な問題はかなり切実なようです。
時間が奪われる
我慢、我慢の子育て時代を頑張ってきた団塊世代の祖父母たち。
子供が独立し、これからはやっと自分の時間を楽しめる!と思っていたのもほんの束の間。
現実は、孫の保育園の送迎に追われたり。
孫がしょっちゅう病気を貰ってくるので保育園に行けず、自宅で看病をしたり病院に連れていかなければならなかったり。
また、子供は共働きなのに保育園がいっぱいで入れないため、平日の日中は朝から晩まで孫に付きっきりで世話をしなければならない。
小学生になりやっと楽になる!と思ったら、習い事の送迎、子の息抜きのために土日に孫だけが泊まりに来る…なんてことも。
…
大変な孫育ても孫が小さいうちだけとはいえ、現実的にはあと何年健康でいられるかわからない。
身体がそこそこ元気に動くうちに、好きなことをやりたい。
こういった気持ちを内に秘めている方は少なくないようです。
お金が掛かる
一緒に買い物に行くたびにお菓子やオモチャをせがまれる。
毎日の送迎でガソリン代がバカにならない。
みんなで外食すると何故かいつも祖父母が払うことになっている。
…
塵も積もればなんとやら。
いくら可愛い子や孫の為とは言え、また少額とは言え、会うたびにお金が飛んでいくとなると結構な額が費やされることに。
その結果、自分たちの老後資金が脅かされるのでは元も子もありませんね。
子供から感謝の気持ちがない
実は、一番多い不満かもしれません。
身体がしんどくても、時間が奪われても、お金が掛かっても、その都度(←重要)子からの感謝の気持ちを感じることが出来れば、多少の事はまぁいっかと思えてしまうのが親心というものではないでしょうか?
すべての不満は「感謝の気持ちがみえないこと」
ここに通じているのかもしれません。
同居は別居に比べてトラブルが多い傾向
孫育てのトラブルに多い生活形態として、やはり同居の場合が多く見られます。
その原因は何と言っても、物理的な近さがもたらす「甘え」。
このくらい良いよね。
忙しくなさそうだし。
可愛い孫のためだもの。
…
その時は「小さな事」と思うかも知れませんが、その頻度は別居の場合に比べて高く、積もり積もってやがては大きな不満となり両者の関係に修復不可能なわだかまりを残してしまうことも。
これは祖父母側、子側どちらにも言えることですね。
お互いが気持よく同居するには
- お互いのプライバシーを尊重する
- お金に関することはシビアに決めておく
- お互いに「このくらい…」という甘えを持たない
こういったことが大事なのかなと思います。
既成概念を捨て、孫育ての主導権を祖父母へ
もしあなたが祖父母で、孫の面倒をみることに心や身体が疲弊しているならば。
もしあなたが子で、孫を祖父母に預けたいのに嫌な顔をされたり、嫌味を言われることに悩んでいるならば。
まずは諸悪の根源である「自己を犠牲にして子供(孫)に尽くす=親(祖父母)の有るべき姿」という恐らく日本人が皆知らず知らずの間に刷り込まれてしまっている図式を、意識的に消してみましょう!
特に女性は「良い母、良いおばあちゃんでいなくては」という思いが強いものですよね。子に対してであってもなかなか本音を言えないものです。自分の母をみていても感じますし、自分自身でも無意識にそういう考えからくる振る舞いをしていることがあります。
近頃の60代以上のおじいちゃんおばあちゃんって、昔と比べるととても若々しいですよね!
インフラが整っている現代ではどこへ行くにも便利になり、娯楽も一昔前とは比べ物にならない程増えています。
経済的にも豊かと言われます。
中には性格的に「孫の世話をしているのが楽しくてしょうがない」「趣味は孫の面倒をみること」というタイプの祖父母もいると思います!それが本心であれば何も問題は無いのですが、そうでないタイプの人を孫の世話で縛り付けるのはやはりいつか限界が来るというもの。
とは言え今の日本、シングルだったり、共働きでしかも子供が複数いる場合など、祖父母の救いの手なしには子育てが困難であるという家庭も多いのが現実…
やはり子が困っているのを見て見ぬ振りは出来ないと自分の気持ちを押し殺してしまい、苦しんでいる方が多いのでしょうね。
そこで孫ブルーから抜け出すための対応策です!
ついつい孫や子の都合にあわせてしまう孫育てを祖父母主導に変えてしまう
というのはどうでしょうか。
子は祖父母に、「いつも色々お願いしちゃってるけど、大丈夫?しんどかったら、ルールを決めてもらっても構わないよ」などと聞いてみる。
祖父母は子に、「〇〇ちゃんはとっても可愛いんだけど、なんだか最近疲れちゃって。私が楽しめるように好きに孫育てさせてもらってもいい?」などと聞いてみる。
そこから、どうしてもお願いしたいこと、どうしてもできないことを擦り合わせ、妥協案をみつけ、お互いの生活を尊重した孫育てをするための話し合いをスタートしましょう!
お互いに「親(祖父母)としてこうあるべき」の考えを捨てた上でルールを決めれば、もう子に見栄を張ったり見返りの期待をせずに済むはずです。
祖父母に納得してもらえれば、気持ち良く孫の面倒を見てもらえるようになるはずです。
まとめ
孫疲れや孫ブルーで祖父母が孫の世話をしたくないと思うのには
- 子が祖父母に甘えすぎたり、(そう言った意識は無くとも)祖父母が可愛い孫の面倒をみるのは当たり前といった態度になってしまうこと
- 祖父母が子に要求されるがままに応じてしまい、不満を伝えることができず、孫の面倒をみたくないという気持ちを持ってしまうこと自体にジレンマを抱え、ストレスをため込んでしまうこと
こういったことが原因になっていると考えます。(あくまで筆者自身の考えです)
そして孫育てトラブル発展を回避するには、特に子側の意識の改革が欠かせません。
もし子側が祖父母の負担に気付いていない(または忙しくて気付かないふりをしている)場合、上手に話し合いを持ちかけることが重要!
やんわり、淡々と。子の性格によりアプローチの仕方は様々ですね。ここは年長者の腕の見せどころ!^^
そもそも、孫の養育は子の責任であり、祖父母には責任はおろか孫育てしなくてはならないという義務さえありません。
本来は可愛いはずの孫。もし可愛いと思えなくなってしまっているのであれば、何のために時間とお金、心を擦り減らして孫育てをしているのか分からなくなりますね。
子は祖父母に孫の世話をしてもらったならばその都度感謝の気持ちを言い過ぎなくらい言葉で伝え、時には祖父母の好きそうなものを贈ったり、食事に誘ったりなど、感謝を目に見える形で伝えることも大事なのかなと、子の立場から思います。
例として、筆者の知り合いで祖父母に孫を預けて世話をしてもらった際、毎回あえて大袈裟に感謝の気持ちを伝えているという人がいます。
高価なものではなくてもお礼としてちょっとしたものを毎回必ず渡すという人もいます。
孫にお金を使わせてしまったら、実費より少し多めにお金を渡すという人もいます。
共通して言えるのは、そういった気遣いをする人は祖父母との関係はやはりとても良好だということ。
どのような人間関係にも言えることですが、相手に過度な期待をかけてしまったり、思いやりの気持ちをもって接することができなければ、当然うまくいかなくなってしまいます。
感謝の気持ちは常に忘れないようにしたいですね。
※この記事において「子」は、祖父母の子供であり孫の親である人を意味します。私自身、書いていて混乱してしまいました。大事なことなので二度言いました。笑
この問題の背景には将来の介護のこと、家族構成、経済的な事情が見え隠れし…
これですべてスッキリ解決!というわけにはいかなさそうですが、孫疲れから抜け出したいと悶々と思っている方にはまず実践してみて頂きたいです。
祖父母と子が良い関係でいることは、孫の心身の発達にも良い影響があるのではないでしょうか^^
大変長くなりましたが、少しでも参考になれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
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